江戸文化歴史検定3級受験レポ

日々のあれこれ

江戸文化歴史検定三級受験レポ

投稿日:2010-12-20 更新日:

趣味・教養系の検定の種類が、とっても増えました。中でも歴史関連の試験は私もちょっと気になります。1997年に開始された歴史能力検定は今ではすっかり有名になりましたし、また、2、3年前からは戦国文化史検定や坂本龍馬幕末歴史検定なんていうものも実施され始めたようです。ご当地モノ検定などを含めると、歴史絡みのものだけでも幾種類あるのか数え切れません。仕事が一段落した今秋、検定ブームにのって、私も何か試しに受けてみようかなと思って目をつけたのが、書店のレジに置いてあったチラシでその存在を知った、江戸文化歴史検定です。江戸風俗研究家・杉浦日向子サンの大ファンで、彼女の著作物をほぼ全て読み漁ってきた私にとっては、試験内容に興味津々。関西から江戸、じゃなくて東京に越してきて5年が経ち、少しは関東の地名も覚えたし、土地勘も何となくは身についたし。しかも第五回目の今年のテーマは幕末。いいじゃないですか、 幕末、大歓迎! 自分の本当に好きなことを勉強するのって、めっちゃ楽しいですよね。好きな内容を問われる試験なら、何でも来い、何でも聞いてって感じで全然苦にはなりません。興味の有無にかかわらずに色々なことを強制された学生時代と違い、オトナの勉強って自由でイイなぁ。江戸文化歴史検定を受験しようと私はこっそり盛り上がり始めました。そうだ、二級と三級を併願しちゃおっかなぁと、ワクワクし過ぎて、つい欲張りそうになってしまったものの、試験までの期間は僅かふた月弱・・・。ずっと勉強に専念できるのならまだしも、それなりに仕事やら家事やらにおわれる日常生活の中で、十分な学習時間を捻出することは可能なのか。無理かなぁ。無理だろうな。いや、絶対に無理・・・。オトナの勉強もツライ・・・?! 冒険が苦手で、やる気も中途半端な私は、併願は無謀と諦め、まずは最下級の三級合格のみを目指すことにしました。

私の学習方法~メインテキスト

三級用の公式テキストは、小学館発行の『大江戸見聞録』。公式過去問題集は、同じく小学館の『江戸吟味問答控』。いずれも江戸文化ファンの学習意欲をかき立たせてくれるタイトルです。まずはテキストの『大江戸見聞録』を読むことからスタート。約200ページの、写真が多いオールカラーの本で、ページをめくるのが楽しいです。各章それぞれ、江戸っ子の誰かが、江戸にやって来た余所者に対して江戸案内をしてあげるという設定の文章になっています。例えば浅草寺の章の書き出しは、「おや、お客さん、この間もお見えになってましたね。またご参詣ですか。」なんて調子です。「三社というのは、さっきお話しした檜前浜成(ひのくまのはまなり)・竹成(たけなり)の兄弟と、その主人の土師直中知(はじのあたいなかとも)のお三方を指しています。」というように、出題対象となる覚えるべき事柄も台詞中に組み込まれているのが特徴。うっかりサラっと読み流してしまいそうになるので、勉強方法としては、おそらくは、自分なりにノートなどに整理して書き出しながら暗記するのがベストなのでしょう。けれど、ズボラな上に時間のない私は、ここはという箇所に、直接ペンをひいて覚えていくことにしました。テキストを二回読んだ後に過去問を解き、またテキストで復習。で、また過去問を解き、テキストで復習、というような段取りで学習を進め、結局過去問は二年分解きました。テキストは4、5回ぐらい読んだでしょうか。

私の学習方法~サブテキスト

今年のテーマである幕末を勉強する際の参考図書として、山本博文著『ペリー来航 歴史を動かした男たち』があげられていました。見開き毎に一人か二人ずつ、幕末に活躍した人物が掲載され、ペリーが来航した1853年当時何をしていたのかが書かれた、ちょっと変わった形式の本です。時間を作りきれず、こちらはざっと一回目を通しただけとなりました。あと、とりあえずやってみたのは、高校日本史の江戸期の部分の復習。軽~く1、2時間ほどではありましたが。使ったのは、山川出版の『詳説日本史ノート』。家のクローゼットに押し込んでいた段ボールに入れてありました。十○年前、大学受験に向けて必死に勉強した高校時代の思い出にも浸りながら、オレンジ色のボロボロのノートを開きました。いつまでも何かを捨てられずにいるのって、こうして再び役立つ時が来るのを予感してのことなのでしょうかね。とっておいてヨカッタです。

試験当日の流れ

試験は10月31日(日)にありました。会場には、集合時間の15分前に到着。既に半数以上の人が席に着いておりました。やはりというか何というか、受験生の年齢層は高い! 定年退職後の人生を謳歌しているような、私の父世代のオジサマが圧倒的に多かったです。監督サンの説明が10分ほどあった後、定刻を待って試験開始。解答は4択のマーク式でした。マークなんて、あぁ懐かしい~。全100問で90分なので、かなりノンビリ考えながら解くことができます。試験の内容は、たまたま私が知っていたり、覚えていたところが多く出題されたためか、想像していたより易しく感じられました。ややうろ覚えで、これ、どっちだっけ?という問題もあるにはありましたが、こうなったら、目指せ満点合格!です。納得いくまで見直しをし、解答用紙を提出。帰りのエレベーターの混雑を避けるべく、終了時間より少し早めに退室してきました。ビックリだったのは、退室時にお土産を手渡されたこと。「オリジナル本格高級竹割箸セット」でした。紙の箸袋には、「高杉晋作 おもしろき事もなき世をおもしろく」とか「近藤勇 下拙刀は虎徹の業物なりし故哉 無事に御座候」とか書いてあります。その箸セットを坂本龍馬の顔をデカデカとデザインした、赤い紙袋に入れて渡してくれるんだから、もうウケる! 昔受けた英検にしたって、数年前に受けたPCソフトの検定にしたって、こんな愉快なプレゼントなんてなかったゾ。江戸検、面白すぎる~! 最後の最後まで受験生を楽しませてくれます。ただ、龍馬の顔の紙袋は電車の中では恥ずかしいから、バッグで少し隠し気味に持っちゃいましたけど。

検定結果は

つい先日、検定の結果が自宅のポストに届きました。で、合格でした!!! 残念ながら満点合格ではありませんでしたが、自分でもかなり嬉しい高得点。やったぁ♪♪ 三級の合格認定証と認定バッジが同封されておりました。指定の施設で合格証を提示すると、割引などのサービスが受けられるそうです。学校とも仕事とも全く関係のない、こうした趣味の世界で検定試験を受けたのは初めてでしたが、とても楽しかったです。また少しでも時間や気持ちに余裕があったら、二級や他の検定にもチャレンジしたいと思います。こういう勉強なら一生やっていきたいものです。これぞ生涯教育。

江戸文化歴史検定公式サイト https://edoken.jp/

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