森鴎外原作、深作欣二監督の「阿部一族」(1995年・フジテレビ)を観ました。恥ずかしながら原作は読んだことがなかったのですが、このドラマを通して非常に面白い作品であることが分かりました。
藩主の遺言通りに生きるべきか殉死すべきか
ときは徳川三代将軍の御世。ところは九州・肥後。新時代の泰平の空気に戦国乱世の余韻が入り混じるこの頃において、忠義の証をどう立てれば良いのか。主君・細川忠利の死と遺言によって、「殉死」を巡り、忠勤に励む家臣が翻弄されていく様子がとても丁寧に描かれています。
今の世も、組織の不条理に戸惑うことは多いけれども、この頃の武士社会のそれに比べれば何てことはナイと思えるかも?たった90分とは思えない、非常に非常に濃い作品です。
ハラハラさせる展開、迫力ある戦闘シーン、素晴らしかったです。やや陰湿な雰囲気の映像や音楽もドラマにぴったり。主要キャストは、阿部弥一右衛門に山崎努、次男弥五兵衛に佐藤浩市、長男権兵衛に蟹江敬三、柄本又七郎に真田広之。その他、杉本哲太、石橋蓮司、藤真利子、麻生祐未など豪華な顔ぶれ。